都内から近い~天城山の森・・・静岡県中伊豆町4
冷温帯を好むブナの森に、暖温帯のヒメシャラが入りこみ、その座を奪い取ろうとしている最中とみることもできるからだ。
ブナの実の成り年の翌春には、よく探せば小さな実生を見つけることもある。
皮子平の東はずれの戸塚峠の下あたりには、地元の人たちが大ブナと呼んでいる、天城山でいちばん大きなブナがどっかりと根を下ろしている。
大きさもさることながら、それ以上に、自然の中で何百年も生きてきた風格をもっている。
今年芽吹いた弱々しいブナの赤ん坊が、このブナのようになる日のことを想像すると、小さな芽に森の苛酷な未来の物語が秘められていることを思わずにはいられない。